
三田市財政見通しと財政への健全化ロードマップ(案)について
三田市は2月に三田市財政見通し(令和7年度〜令和16年度)と財政への健全化ロードマップ(案)を発表しました。市の広報では簡単に紹介されていますが、市民の皆様にとって、非常に重要と考えますので、本レポートでその内容のポイントを紹介させていただきます。
1. 財政見通し
令和7年度以降の義務的経費(新庁舎建設事業費205億円、三田学園IC橋梁開削工事費64億円、新中央図書館(仮称中・高校生)設営事業124億円、新病院整備事業521億円)などが、集中的に市の財政を大きく圧迫することが想定されるため、その影響を含め最新の状況を反映し、今後の検討結果を踏まえて作成されたもの。その結果、令和7年度〜令和16年度までの10年間で約93億円の歳出超過が見込まれ、また、令和9年度以降は赤字決算となる見込みであり、新病院整備に必要な資金確保、令和17年度以降、さらに拡大する見込み。
2. 財政への健全化ロードマップ(案)
財政の課題を解決するための取組方針として、「三田市財政への健全化ロードマップ(案)」が発表されました。基本的に持続可能で、計画的に財政健全化を実現するとの基本理念の下に、具体的な取組項目として、以下の項目が示されました。
(1) 歳入確保
(企業誘致・企業立地ファンディングの活用、市有財産の有効活用、受益者負担の適正化)
(2) 歳出の適正化
(事務の効率化、人件費抑制の取組、市民の生活関連サービスと部局の見直し、公共施設の最適化)
(3) その他、長期的な取組等
(公共施設の適正化、組織力の改善、人材育成にマネジメント改革、社会保障費増に対応する施策と事業の見直し、(仮称)新病院整備事業の設置と整備方針)
今後の予定
今後の予定としては、令和7年8月に三田市財政への健全化ロードマップ(案)、並びに、第1次行政改革(案)の公表、9月以降にパブリック・コメントと意見聴取、10月以降に第1次行政改革を反映した令和8年度の予算編成を行うとしています。
現実的に三田市は非常に厳しい財政状況にあり、取組項目の実行など、私関口正人議員も今後一層に注視していく必要があります。